堀@香川大学経済学部です。 Steinberg, Lynne; Thissen, David (2006). Using Effect Sizes for Research Reporting: Examples Using Item Response Theory to Analyze Differential Item Functioning. Psychological Methods. 2006 Dec Vol 11(4) 402-415 http://content.apa.org/journals/met/11/4/402 によると2つのタイプの効果量がある。2つの平均値の差でいうと、d とr がそれになる。d は2群のサンプ ルサイズの違いを反映しないが、r はサンプルサイズの違いを反映する。それぞれ利用法によって意味のある ものであることを説明している。 ところで、Cohen の効果の大中小の基準はd を使っているのでrだと違ってくる。rの場合はサンプルサイズに よって計算し直す必要がある。ただし、サンプルサイズの比率が0.3〜0.7のときはそれほど大きなバイアスで ないのでそのまま使う手もありだそうだ。 私は実験群統制群の発想をたたき込まれたからdのほうが重要と思えるが、著者はrのほうが有用な場合をいろ いろ挙げている。 dとrは機械的変換と思っていたので勉強になった。 ---- 堀 啓造(香川大学経済学部) home page http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/
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