岡本@日本女子大学です。 プログラミングについて日頃感じていたことが書かれている本に 出会ったので、このメールで紹介したいと思いました。 S. M. Lynch (2010). "Introduction to Applied Bayesian Statistics and Estimation for Social Scientists" では、プログラムはRのものが示されているのですが、 1.2 A note on programming, pp.5 - 6. に、R, S, WinBugs, SAS, STATAより、具体的にはC/C++の使用が 以下の理由によって勧められています。 まず、UNIX上のCははるかに速いと書かれています。確認していませんが、 Windows上でもC/C++の方が同じように速いのではと思います。 また、C/C++の学習は難しくないと書かれています。Rが使えるなら Cも使える。SASあるいはSTATAでプログラミングができるならCの学習は 非常に容易であるとされています。 SASやSTATAには豊富な関数が用意されているが、C/C++の場合も 使用する関数群を作成しておけば、その後のプログラミングにおいて 利用することができると書かれています。 以上の理由の他に、私は次のことも指摘しておきたいと思います。 C/C++を使用すれば、統計計算の他に実験制御用のプログラムも 書けます。このことは、実験心理学の場合、大きなメリットです。 実験とデータ分析の両方を行う心理学研究者の場合、C++を使えば 同じ言語で実験もデータ分析も行えるということになります。 昔のコンソール・アプリケーション(DOS上でのプログラム)風のものを 次のウェブサイト http://y-okamoto-psy1949.la.coocan.jp/VCpp/vcpp2010Win32/simpleStat/ に用意しています。 C/C++プログラミングに関心をもたれたら一度チェックしてみて下さい。 なお、Visual C++の無料版はマイクロソフトのウェブサイト http://www.microsoft.com/japan/msdn/vstudio/express/default.aspx からダウンロードできます。これは、Visual C++2010ですが、 VC++2010は.NETのプログラミングにおいて支援機能が働かないという 不完全さがあります。1つ前のバージョンVisual C++ 2008の無料版は http://www.microsoft.com/japan/msdn/vstudio/2008/product/express/ からダウンロードできます。Visual C++2008は支援機能が働き快適に プログラミングできます。 日本女子大学心理学科 岡本安晴
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