柴山@東北大学です。 豊田さんのエッセイ(?)と鈴木さんの日記を拝見しました。 その頃(豊田さんの学位論文の数年前頃)のCovariance Structure Modelsに対する理解のレベルは、私の記憶に間違いがなければ 因子分析的モデルによって顕在変量が潜在変量に結びつけられる 、構造方程式モデルを通して変量間の因果関係を明らかにする といういわば、PsychometricsとEconometricsのハイブリッドな モデルというものでした。SEMという言葉はなかったように思います。 それで、本のタイトルに「共分散構造モデル」を使われたときも 全然違和感はありませんでした。もっというならLISRELモデルの 別名ぐらいにうけとっていました。 おそらく鈴木さんが書いておられるエッセンスの部分は、その後、 コンピュータの機能が発展したことと相まって、「モデル」 という固定的なとらえ方ではなく、現象をいかに表現していくかの ニュアンスを強調した「モデリング」というとらえ方が重要になって きたというところにあるのではないのでしょうか。 私の誤解や記憶違いがあればご容赦ください。 -- ------------------------------------------------------- 柴山 直 (SHIBAYAMA Tadashi) 東北大学大学院 教育学研究科 Tel 022-795-3738 教育設計評価専攻:http://www.sed.tohoku.ac.jp/lab/deseva/index.html 教員紹介:http://www.sed.tohoku.ac.jp/facul/05teacher/shibayama.htm -------------------------------------------------------
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