[fpr 3561] 共分散構造分析[数理編]

豊田秀樹

fprのみな様

早稲田大学心理学教室の豊田です。

共分散構造分析 -構造方程式モデリング- [数理編] 朝倉書店
という書籍を、早稲田大学心理統計ゼミで公刊いたしました。

http://bookweb.kinokuniya.jp/htm/4254127979.html
http://www.asakura.co.jp/books/isbn/978-4-254-12797-3/

まえがきが、本書に対する我々の気持ちを端的に表しているので
以下に抜粋させていただきます。

ーーーーーーーーーーここから
 SEM(Structural Equation Modeling)は柔軟な統計モデルである。だからこそ
数理的な基礎は深く、複雑である。ただしSEMを利用して善き実践研究をするた
めには、必ずしも数理的な基礎を自家薬籠中のものとする必要はなかった。 実
質科学的な知見とのバランスこそが善き実践にとって重要だからである。 また
数理的基礎は原典で読むのが学術的な常道である。 このため数理的基礎に関す
る解説書は、これまで需要が少なく、形になりにくかった。現在、 英文でも本
書のような書籍はない。

 しかし多くの心理統計学者の努力により、SEMは実践的なデータ解析ツールと
して我が国に定着し、もう10年以上のときが過ぎている。入 門から上級レベル
まで日本語だけで学習できる環境がすでに整っている。 主要なソフトウェアの
国別売り上げから推測すると、研究者人口当たりのSEMの実践頻度は世界一とい
っても過言でない。以上の趨勢、状況を鑑みるに、今こそSEMの理論的基礎を論
じるときである。数理統計の理論は、 必ずしも直ぐには実践研究に役立たない
が、数学的基礎を確認しておくことは大切である。 これがバラバラな原典を日
本語で整理してみようと思った直接の動機である。 しかし数理的基礎は、その
ほとんどが数学で記述されているので内容が変化しない。 その意味で経年によ
る知識の目減りがなく、遠回りに見えて、 本当は善き実践への近道なのかもし
れない。

 本書の執筆を通じて、 その学術的内容から著者一同は十分な喜びを既に得て
いる。したがって先人が積み重ねた理論体系の偉大さ・美しさを、 本書を通じ
てほんの少しでも読者の方に伝えることができたならば、 それはもう我々にと
っては望外の喜びなのである。
ーーーーーーーーーーここまで


善き実践によせて


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 TOYODA Hideki Ph.D.,  Professor,                    Department of Psychology
 TEL +81-3-5286-3567  School of Humanities and Social  Sciences,
Waseda University
 toyoda _atmark_ waseda.jp   1-24-1 Toyama Shinjyuku-ku, Tokyo 162-8644 Japan
 http://www.waseda.jp/sem-toyoda-lab/
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