[fpr 3632] 単純主効果の検定

ISHII Hidetoki

Bは被験者内要因です.


(2013/09/13 11:28), ISHII Hidetoki wrote:
> 南風原先生 皆さま
> 
>  Aを被験者間要因,Bを被験者間要因とした混合計画を考えます.宮本・山際・田中
> (1991)で述べられていることは,
> 
>  Aの各水準aiにおける被験者内要因Bの単純主効果の検定には,全体分析におけるBに対
> する残差を用いる
> 
>  Bの各水準bjにおける被験者間要因Aの単純主効果の検定には,データを併合することに
> よる問題をはらんだ,しかも,複雑な補正の手続きまでして,プールされた残差を使う必要
> はなく,bj水準データにおけるAの残差を用いたほうが,問題も解消されるし,しかも簡潔
> である
> 
> ということと理解しました.
> 
> 
>  ANOVA君では,Bの各水準bjにおける被験者間要因Aの単純主効果は,bjごとにデー
> タをスライスして,そのデータだけで分散分析をしていますので,プールされた残差ではな
> く,bj水準データにおけるAの残差を用いています.
> 
>  Aの各水準aiにおける被験者内要因Bの単純主効果の検定も,aiごとにデータをスライス
> して,そのデータだけで分散分析をしていますので,全体分析におけるBに対する残差では
> なく,ai水準データにおけるBの残差を用いています.
> 
> 
>  当初メールの
>>>  被験者内要因についても,残差項はプールして算出しますし,
> は,
> 被験者内要因については,全体分析における残差項を用いますし,
> と書くべきでした.
> 
> 
> 
> 
> 
> -------------------------------------
> 石井秀宗(Hidetoki Ishii)
> 
> 〒464-8601 名古屋市千種区不老町
> 名古屋大学 大学院教育発達科学研究科
> TEL 052-789-2650
> http://psych.educa.nagoya-u.ac.jp/
> -------------------------------------
> 
> 
> (2013/09/13 9:02), 南風原朝和 wrote:
>> 石井さん,fprの皆様
>>
>> 宮本・山際・田中 (1991) の,水準別誤差項を用いることに
>> ついての説明が参考になると思います。
>> https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy1926/62/3/62_3_207/_article/-char/ja/
>>
>>
>> ISHII Hidetoki さんからの引用:
>>
>>> Date: Thu, 12 Sep 2013 17:47:34 +0900
>>> From: ISHII Hidetoki <ishii.hidetoki (at) b.mbox.nagoya-u.ac.jp>
>>> Subject: [fpr 3629] 単純主効果の検定
>>> To: fpr (at) psy.chubu.ac.jp (fpr ML)
>>>
>>> fprの皆さま
>>>
>>>  石井@名大教育です.
>>>
>>>  単純主効果の検定について学生に聞いたところ,「ANOVA君」
>>> を使ってRでできるということを聞きました.先頃,ようやく送ら
>>> れてきた2012年度の教育心理学年報にもそのような記述がありました
>>> (p.71).
>>>
>>>  実際に分析してみると,確かに被験者間要因については正しく単純
>>> 主効果の検定をしてくれました(2要因までしか確認してませんが).
>>>
>>>  しかし,被験者内要因については,水準ごとにデータを区切った
>>> 分散分析の結果を表示するようです(少なくとも1B1W要因の分
>>> 析ではそうでした).
>>>
>>>  「ANOVA君4.3.3」の技術情報にも確かに,
>>>> # 2)pro.fraction関数は,単純主効果の検定において誤差項をプールしない(水準別誤差
>>> 項を使用;サブセットに分散分析を再適用するのと同じ)
>>> と書かれています.
>>>
>>>  被験者内要因についても,残差項はプールして算出しますし,
>>> その手続きを解説している書籍もあります(例えば,山内光哉
>>> 心理・教育のための分散分析と多重比較 サイエンス社 2008).
>>>
>>>
>>>  他のサイトに書くべきことかもしれませんし,すでに気づ
>>> かれていることだったかもしれませんが,学生の間に,被験
>>> 者内要因の単純主効果の検定はスライスデータの分散分析で
>>> 良い,という誤信念が定着しないことを願い,ここに書いて
>>> みました.
>>>
>>>
>>>  なお,被験者間要因の単純主効果は,phiaパッケージの
>>> testInteractions関数を使って,
>>> testInteractions(lmオブジェクト, fixed="x1", across="x2")
>>> のように設定して分析することも可能みたいです.
>>>
>>>
>>>
>>>
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>>> 石井秀宗(Hidetoki Ishii)
>>>
>>> 〒464-8601 名古屋市千種区不老町
>>> 名古屋大学 大学院教育発達科学研究科
>>> TEL 052-789-2650
>>> http://psych.educa.nagoya-u.ac.jp/
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>> 南風原朝和  haebara (at) p.u-tokyo.ac.jp
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