[fpr 3712] 紙を使わないアンケート調査入門

豊田秀樹

ときどきGWに投稿しています。
今年度は、学部1年生の授業を受け持っています。
半年前に受けもつことが分かってから
授業するのをとても楽しみにまっていました。

それは、2012年度(平成24年度)から実施されている
新高等学校学習指導要領による教育を受けた現役高校生が
2015年4月に入学してくることが分かっていたからです。

ほぼ必修である数学Ⅰ「データの分析」の中で相関係数まで
「学習してくるはず」だからです。
どの程度習得してくるのだろうとワクワクしていたのです。

まだ1か月しかたっていませんが、
「知識としては知っているけど、相関係数までを
既履修などにはとてもできない」というのが正直な私の感想です。
ちょっとがっかりです。

高校側の「データの分析」の教育は正直心もとないです。
今年、大学入試センター試験に共分散の問題が出ましたから
これから高校でも「データの分析」の受験での重要性が認識され
力をいれて授業がなされるようになるかもしれません。

今年の1年生は相関係数までの理解度がバラバラなので
いっしょにアンケートの実習をして、理解度の高い学生が
飽きないように授業を構成しています。
拙ゼミでは1,3,4年+卒論でがアンケート実習をしますので
ゼミ室は例年、アンケート用紙の倉庫みたいになってしまいます。
でも、グーグルフォームを利用すると、紙の調査用紙から
完全に脱却できます。だから今年のゼミ室は綺麗さっぱりです。

ゼミ・卒論におけるWEB調査の利点は5つあります。

(1)紙媒体の調査票を印刷する必要がありません。
 アンケート実施のギリギリまで調査票を推敲できます。
(2)調査票を配布する必要がありません。
 Eメイル等でURLを通知し、回答を依頼できます。
(3)調査票を回収する必要がありません。
 遠方・海外に住んでいる人にも回答してもらえます。
(4)調査票を見て、pcへデータを入力する必要がありません。
 楽だし、転記ミスがなくなります。
(5)紙媒体の調査票を保管・廃棄する必要はありません。

半年前から準備していた以下の原稿が、
5月12日から本屋さんにならびます。
WEB調査に興味のある方は
立ち読みしていただけたら幸いです。

拙編 『紙を使わないアンケート調査入門
ー卒業論文・高校生にも使えるー 東京図書』




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 TOYODA Hideki Ph.D.,  Professor,                    Department of Psychology
 TEL +81-3-5286-3567  School of Humanities and Social  Sciences,
Waseda University
 toyoda _atmark_ waseda.jp   1-24-1 Toyama Shinjyuku-ku, Tokyo 162-8644 Japan
 http://www.waseda.jp/sem-toyoda-lab/
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