コメントありがとうございます。 事後確率と事後分布は、右辺のパーツが比較的すっきり決まる点は 共通しています。しかし事後確率は、 右辺の各パーツに確率を代入するだけで簡単に求まるのに対して、 事後分布は、具体的な評価が難しいという問題があります。 文学部の新入生は、まずここで戸惑います。これが ベイズの定理から、ベイズ統計へのジャンプです。そこで初年度には 「事後分布はMCMCという妖精さんが与えてくれるから気にしない。」 と教えます。それで卒論や修論を書くのには十分だからです。ただ 「気にしない」と言われて「安心した」と思う学生さんと 「気持ちが悪い」と思う学生さんがいます。 後者の学生さんには2年目以降に、MCMCの原理を教えます。 来年度、前期、本郷の社会心理にベイズの講義に参ります。 興味のある学生さんがもしいらっしゃったら、勧めていただけたら幸いです。 豊田 拝 -- ------------------------------------------------------------------------------ TOYODA Hideki Ph.D., Professor, Department of Psychology TEL +81-3-5286-3567 School of Humanities and Social Sciences, Waseda University toyoda _atmark_ waseda.jp 1-24-1 Toyama Shinjyuku-ku, Tokyo 162-8644 Japan http://www.waseda.jp/sem-toyoda-lab/ ------------------------------------------------------------------------------
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