岡本@日本女子大学心理学科です。 「質問紙法(量的研究法)は浅い」という主張は 「あのブドウはすっぱい」と同じと思います。 勤務先の卒論・修論で 「量的研究法は浅いので、深い研究のできる面接法を用います。」 という学生が増えてしまっていますが、先日の入試の面接でも そのように主張する受験生がいて、「あのブドウはすっぱい」 という考えがかなり蔓延しているかと思い、本メーリングリストに 投稿した次第です。 科学的深さを探求するためには量的研究法は 不可欠と考えます。簡単な例としては、 擬似相関が上げられます。これは、統計法を 用いて真の相関関係が明らかになります。 潜在変数という直接観測不可能な変数も 共分散構造分析などにより扱うことができます。 最近は、モデルに階層構造を設定する分析も 簡単に出来るようになりました。 学生には、甘露なブドウを賞味して欲しいと思っています。 横浜市在住 岡本安晴
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